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ステンレス素材

一般的なパーツはスチールで作られており 錆ない様にサドルはメッキ、ブロックは塗装で防錆処理をします。つまり違う物質で覆ってしまう事になり弦振動を妨げる結果となっているのが実情です。

ステンレスの利点は防錆表面処理(塗装、メッキなど)が不要なので弦震動を効率的にボディに伝えます。
これらの効果によりサスティーンの向上、音の立ち上がり、粒立ち、バランスに優れます。


削り出し加工

トレモロブロック、サドルとも ひとつひとつ削り出しで加工しており精度に優れています。

一般的なサドルはスチールをプレスで成形しています。

金属は曲げ加工をすると 少し金属疲労を起こして本来の強度 硬度は失われてしまいます。

PHYTHMでは曲げ加工では無く 金属板から削って成形しますので本来の強度硬度を失う事はありません。

また、ビスの取り付け部分はプレスのものと比べると金属の厚みがあるので弦振動をボディに無駄なく伝えます。


ビス

ビスの選定はいろんな素材を試した結果ステンレスを選択致しました。

USA物のサドルのビスは当然インチ規格ですがサイズがNo.4-UNCという物で外径が2.845㎜でピッチ(ねじの山)も荒く 3㎜のビスの方が太くピッチも細かいので弦振動を伝えるのに効率がよいので敢えて3㎜の物を採用いたしました。

サドルは素材に合わせて弦高調整のイモネジを変えています。ステンレスサドルのイモネジは先端を少し尖らせる事でオーディオスピーカーのインシュレーターの様に弦の震動を点で伝え、ボディーに余計な震動を与えません。但しこれは尖らせ過ぎると音が細くなる傾向があるためステンレスサドルに合わせたPHMTHMオリジナルシェイプです。 ブラスサドルは素材が柔らかい為 振動の伝わり方が違い尖り先ですと音が細くなるので窪み先のイモネジを採用しました。


形状

USA物のサドル幅は11.3㎜ですが削り出しで作成した為そのサイズではサドル間の接触面が増えその影響で弦振動が分散してしまうので 敢えて10.8㎜で製作し0.5㎜の隙間を作る事により、ストレートにボディへ弦振動が伝わる様にしました、またサドル間隔の安定性を向上させるのに強いスプリングをセットしております。

弦を通すスリットも一般品より大きく加工してあるので特にフローティングしている場合に弦が不自然な接触をする事がありません